trコマンドのメモ
目次
trコマンドとは
tr
(translate)は、Linuxで使用されるコマンドで、主に文字列の変換や削除、圧縮を行うために使用されます。
下記のような基本的な機能があります。
- 文字の置換:指定した文字セットを他の文字セットに置換します。
- 文字の削除:指定した文字をテキストから削除します。
- 文字の圧縮:連続する同じ文字を一つに圧縮します。
- 改行の置換:改行を他の文字に置換します。
tr
コマンドは、文字列を一文字単位で処理するため、複雑なパターンマッチングや行単位の処理には適していません。
また、sed
コマンドと違い正規表現には対応していません。
使用例
文字の置換
tr
コマンドを使って、テキスト内の特定の文字を別の文字に置き換えることができます。
echo "hello world" | tr 'a-z' 'A-Z'
-> HELLO WORLD
文字の削除
特定の文字を削除するには、-d
オプションを使用します。
echo "hello world" | tr -d 'aeiou'
-> hll wrld
文字の圧縮
連続する同じ文字を一つに圧縮するには、-sオプションを使用します。
echo "helloo worlld" | tr -s 'lo '
-> helo world
改行の置換
sed
コマンドでは扱うことが難しい改行を他の文字に置き換えることも可能です。
cat input.txt
-> hello
-> world
tr '\n' ',' < input.txt > output.txt
cat output.txt
-> hello world